秋田の温泉地おすすめ8選の選び方|目的と地域で比較
秋田県には、乳頭温泉郷や玉川温泉をはじめ、泉質も雰囲気も異なる名湯が県内各地に点在しています。
秋田の温泉旅行は、宿でどのように湯を楽しみたいかを決めると、行き先を絞りやすくなります。
同じ温泉郷でも宿によって源泉や浴場の造りが異なるため、地域名だけでなく利用する施設まで選びましょう。
この記事では、仙北市・男鹿市・鹿角市・湯沢市の4つのエリアから、目的に合わせて選べるおすすめの温泉地8か所を紹介します。
旅の目的別に見る秋田のおすすめ温泉地
湯巡り、湯治文化、観光、渓谷の景色を軸に、滞在先の候補を比較すると次のようになります。
| 旅の希望 | 候補の温泉地 | 計画のポイント |
|---|---|---|
| 湯巡りと高原滞在 | 乳頭温泉郷または水沢温泉郷(仙北市) | 宿間の移動を確認 |
| 湯治文化にふれる | 玉川温泉(仙北市)または泥湯温泉(湯沢市) | 入浴と休憩を中心に |
| 周辺観光も楽しむ | 男鹿温泉郷(男鹿市)または大湯温泉(鹿角市) | 見学先への移動を計画 |
| 渓谷の景色でくつろぐ | 湯瀬温泉(鹿角市)または小安峡温泉(湯沢市) | 散策と宿での休息を両立 |
この一覧は宿選びの目安であり、同じ日に両方を巡る行程ではありません。
秋田県は面積が広く、エリア間の移動にも時間がかかるため、1回の旅行では滞在するエリアを絞ると落ち着いて過ごせます。
乳頭温泉郷と玉川温泉の違い|湯めぐりと湯治で比較
乳頭温泉郷は、独自の源泉を持つ宿を訪ね、湯や浴場の違いを楽しみたい人に向いています。
玉川温泉は、強酸性の湯の特徴と浴槽ごとの入浴方法を理解し、休憩を挟みながら過ごす旅の候補です。
どちらも仙北市の山あいにあり、JR田沢湖駅を起点に路線バスで向かえますが、玉川温泉は冬期に休館する点が大きな違いです。
写真の雰囲気だけで決めず、泉質、男女別の浴場、貸切の有無まで確認すると、希望とのずれを減らせます。
仙北市の温泉3選|乳頭温泉郷・玉川温泉・水沢温泉郷
仙北市で温泉を選ぶなら、宿ごとの湯巡り、湯治を意識した滞在、田沢湖周辺の観光という違いに注目しましょう。
1.乳頭温泉郷|ブナの森に点在する7つの宿で湯めぐり
乳頭温泉郷(にゅうとうおんせんきょう)は、十和田八幡平国立公園内にある標高1,478mの乳頭山の山麓に、7つの温泉宿が点在する温泉郷です。
鶴の湯、妙乃湯、黒湯温泉、蟹場温泉、孫六温泉、大釜温泉、休暇村乳頭温泉郷の7軒が、それぞれ独自の源泉を持ち、ブナの森とともに温泉を楽しめます。
温泉郷全体では10種類以上の源泉があるとされ、宿ごとに湯の色や香り、肌ざわりの違いを比べられるのが魅力です。
なかでも鶴の湯は、乳頭温泉郷で最も古い歴史を持ち、かつて秋田藩主の湯治場だったと伝わる温泉です。
有名な浴場を次々と回るより、泊まりたい宿を先に選び、休憩を含めて湯巡りを組むと落ち着いて過ごせます。
温泉郷の湯を巡る「湯めぐり帖」は宿泊者向けに販売されているため、日帰り旅行でも同じ条件で購入できると思わないようにしましょう。
湯めぐり帖は7軒の対象浴場を各1回利用でき、大人2,500円、小学生1,000円で、各宿のフロントで現金購入できます。
日帰り客向けには、温泉郷内を巡回するバス「湯めぐり号」が購入当日乗り放題になる「湯めぐりマップ」(大人1,000円、小学生500円、入浴料は別)もあり、現金で購入できます。
JR田沢湖駅からは乳頭線の「休暇村前」まで約45分、終点「乳頭温泉」まで約48分で、各宿へはさらに徒歩や送迎が必要な場合もあるため、到着時刻と日帰り入浴の受付時間を合わせて確認しましょう。
2.玉川温泉|pH1.2の強酸性泉で湯治文化にふれる
玉川温泉の源泉は、塩酸を主成分とするpH1.2の強酸性の泉質です。
1つの源泉からの湧出量が日本一の温泉です。
大浴場には源泉の割合が異なる浴槽や弱酸性の浴槽があり、浴槽の表示と施設の入浴案内を確認して利用します。
酸に強い青森ヒバを使った大浴場には11種類の浴槽があり、源泉100%の浴槽、源泉50%の浴槽、弱酸性の浴槽などから体調に合わせて選べます。
ぬるく感じる湯でも刺激が弱いとは限らないため、熱さだけを基準に入浴しないことが大切です。
日帰り入浴は10時〜15時(最終受付14時30分)で、料金は大人1,000円、小人500円となっています。
食事付きで滞在する旅館部と、素泊まりを基本とする自炊部があるので、予約時は部屋だけでなく食事の条件も比べましょう。
国立公園内の天然岩盤浴に加え、宿泊者向けには予約制の屋内岩盤浴も用意されています。
湯治の宿でゆっくり過ごしたい人は、観光を詰め込まず、施設の案内に沿った入浴と休息を中心に滞在を組みましょう。
3.水沢温泉郷|田沢湖高原の宿と日帰り入浴を選べる
水沢温泉郷は田沢湖高原に位置し、ホテル、旅館、ペンション、民宿などが点在する温泉地です。
田沢湖駅から高原へ向かう途中にあり、JR田沢湖駅から羽後交通バス「乳頭線」で「水沢温泉郷」まで約23分です。
たざわ湖スキー場にも近く、宿の形式や季節の過ごし方から選びたい人に向いています。
日帰りで利用できる「露天風呂 水沢温泉」もあり、宿泊と立ち寄り入浴の両方を検討できます。
露天風呂 水沢温泉は白濁した湯の露天風呂が特徴で、水沢温泉郷のバス停から徒歩数分の場所にあります。
男鹿・鹿角の温泉3選|土地の文化や渓流の景色を楽しむ
温泉以外にも旅の目的を置くなら、なまはげ文化にふれる男鹿と、川や山の景色を楽しむ鹿角が候補になります。
4.男鹿温泉郷|なまはげ太鼓と塩分を含む湯を楽しむ
男鹿半島の北側にある男鹿温泉郷は、塩分を含む湯と、半島の文化にもふれたい人向けの温泉地です。
湯は海水の成分に似た塩分を含み、保温効果が高いことから「熱の湯」とも呼ばれています。
坂上田村麻呂が東征の際に発見したという伝説が残り、江戸時代には秋田藩主の佐竹氏も利用したと伝えられています。
なまはげ館ではナマハゲについて展示で学べ、男鹿真山伝承館ではなまはげの実演を定員制で見学できます。
温泉郷にある男鹿温泉交流会館 五風のなまはげ太鼓を楽しみたい場合は、公演日程と宿の夕食時間を照らし合わせましょう。
五風なまはげ太鼓は20時30分開演で演奏は30分程度、料金は一般700円、小学生400円、幼児無料で、自由席のため席の予約は受け付けていません。
公演日は公演カレンダーで確認でき、月によって休演日が多い時期もあるため、出発前の確認が欠かせません。
海の景色も目当てなら、男鹿という地名だけで判断せず、客室や浴場からの眺望を宿ごとに確かめてください。
5.湯瀬温泉|米代川の渓流を眺める露天風呂でくつろぐ
鹿角市の湯瀬温泉は「ゆぜおんせん」と読み、米代川と山々の景色に親しめる温泉地です。
川の瀬からお湯が湧き出していたことが「湯瀬」という名前の由来とされ、湯量の豊富さでも知られています。
例えば湯瀬ホテルでは、川や森の景色を眺める露天風呂が案内されており、景観を重視して宿を選ぶときの候補になります。
湯瀬ホテルの泉質はアルカリ性単純泉(源泉温度59.1℃、pH9.1)で、源泉かけ流しの湯を楽しめます。
外へ出る予定を増やすより、入浴、食事、部屋での休息に時間を使いたい旅と相性がよいでしょう。
鉄道で向かう場合はJR花輪線の湯瀬温泉駅を起点に、列車の運行状況と宿までの移動方法を確認します。
湯瀬ホテルは湯瀬温泉駅からの無料送迎(到着時に電話で依頼)を案内しており、車の場合は東北自動車道の鹿角八幡平ICから約10分です。
6.大湯温泉|開湯約800年の共同浴場文化にふれる
鹿角市の大湯温泉は、十和田湖の南の玄関口にあたり、約800年前に大湯川沿いで湧き出したと伝わる歴史ある温泉地です。
江戸時代には南部藩主の保養温泉地に指定され、現在も昔ながらの共同浴場が残っています。
同名の温泉地と取り違えないよう、宿を探すときは「鹿角市」または「十和田大湯温泉」まで確認しましょう。
秋田県内でも湯沢市皆瀬に同じ名前の大湯温泉があるため、住所や最寄り駅まで確かめると安心です。
宿の例としてホテル鹿角はナトリウム塩化物泉を案内し、四季折々に色を変える雑木林を眺める露天風呂を備えています。
ホテル鹿角は日帰り入浴も受け付けていますが、曜日によって受付時間が異なるため、事前に受付時間を確認しましょう。
同じ十和田大湯地区には、2021年に世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産として登録された大湯環状列石があります。
大湯環状列石の遺跡見学は降雪期(11月中旬~4月中旬)に休止するため、冬の旅行では見学できる範囲を事前に確認してください。
温泉街と十和田湖畔は別の目的地なので、移動手段を確保し、地図上の近さだけで予定を決めないことが大切です。
鉄道ならJR花輪線の十和田南駅からタクシーで約15分、車なら東北自動車道の十和田ICから約15分が目安です。
湯沢市の秘湯2選|泥湯温泉・小安峡温泉
湯沢市では、濁り湯の宿に滞在する泥湯温泉と、峡谷の景色に親しむ小安峡温泉で、旅の過ごし方が変わります。
7.泥湯温泉|3つの源泉の濁り湯と立入禁止区域の注意点
宮城県との県境に近い山あいの谷間にある泥湯温泉は、湯が泥のように濁っていることが名前の由来といわれています。
開湯は約1200年前ともいわれ、古くから湯治場として親しまれてきました。
奥山旅館では「新湯」「天狗の湯」「川の湯」という異なる源泉を引き、男女別の内風呂や大露天風呂、混浴の露天風呂などを案内しています。
源泉ごとに泉質や湯の色・香りが異なり、新湯は単純温泉、天狗の湯と川の湯は硫黄泉です。
浴場によって利用条件が異なるため、入りたい風呂の区分を宿泊前に確認しましょう。
周辺には熱湯や硫化水素ガスが発生する場所があり、立入禁止区域に入らず、積雪時も雪の上に上がらないことが重要です。
源泉の状況などによる臨時休館や日帰り入浴の休止もあるため、出発前に宿の営業案内を確かめてください。
JR湯沢駅からは車で約45分が目安ですが、冬季は通行止めとなる道路もあるため利用できる経路を確認し、雪道の運転に慣れていない場合は無理のない移動手段を選びましょう。
8.小安峡温泉|98℃の小安峡大噴湯と渓谷沿いの湯宿を楽しむ
小安峡温泉は「おやすきょうおんせん」と読み、皆瀬川沿いに宿や飲食店がある温泉地です。
江戸時代初期の開湯と伝えられ、渓谷沿いに8軒の温泉宿が営業しており、無料で利用できる足湯も3か所あります。
周辺の見どころは、峡谷の岩の裂け目から熱湯や蒸気が噴き出す「小安峡大噴湯」です。
皆瀬川が両岸を深く削ったV字谷で98℃にもなる熱湯と蒸気が噴き出す光景は、地熱貯留層の亀裂が露出した世界でも珍しい地形とされています。
大噴湯は見学する場所であり、入浴は宿などの浴場で楽しむものとして分けて考えましょう。
遊歩道へは階段の上り下りがあるため、歩きやすい靴を用意し、足元に不安がある場合は橋の上からの眺めも選択肢にしてください。
大噴湯への遊歩道は約30分のコースで、上流側の入口からは302段、下流側の入口からは406段の階段を下ります。
遊歩道を歩かない場合も、大噴湯の真上に架かる河原湯橋から湯けむりと渓谷を見下ろせます。
JR湯沢駅からは羽後交通バスで約55分、車なら湯沢ICから国道398号で約50分です。
秋田の温泉旅行の注意点|交通・冬期休業・入浴マナー
宿の予約に加えて、帰りの交通、季節ごとの営業、利用する浴場の条件を確認すると、現地での行き違いを減らせます。
車なしで秋田の温泉へ行くなら帰りの交通から決める
乳頭温泉郷や水沢温泉郷へは田沢湖駅からバスを利用できますが、停留所から宿までの移動は施設ごとに確認が必要です。
男鹿駅と男鹿温泉郷などを結ぶ「なまはげシャトル」は事前予約制です。
なまはげシャトルは定時制の相乗り観光タクシーで、男鹿駅、なまはげ館や男鹿真山伝承館のある真山エリア、男鹿温泉、男鹿水族館GAO、入道崎などを結んでいます。
山あいの温泉地へ向かう路線バスや鉄道は運行本数が多くないため、行きだけでなく帰りの時刻まで事前に調べておきましょう。
帰りの便や予約できる移動手段を先に押さえ、その範囲で入浴や観光の予定を組みましょう。
冬期休業と屋外施設の閉鎖を分けて確認する
玉川温泉は冬期休業があり、冬も営業する姉妹館の新玉川温泉とは別施設です。
玉川温泉へは、4月下旬~11月下旬を目安とする夏期に、車や路線バスで向かえます。
乳頭温泉郷でも黒湯温泉には冬期休業があるため、湯巡りを計画するときは宿ごとの営業期間を確かめましょう。
泥湯温泉の奥山旅館では大露天風呂が積雪期に休止し、小安峡大噴湯の遊歩道も冬期は通行止めになります。
小安峡の遊歩道の冬期閉鎖は、例年11月上旬ごろから4月下旬ごろまでが目安です。
小安峡の遊歩道は川の増水でも閉鎖されることがあるため、宿の営業と散策の可否を別々に確かめてください。
雪の季節は、宿泊施設だけでなく、道路やバスの運行情報も合わせて確認しましょう。
紅葉シーズンの見頃と混雑を避けるコツ
秋田の温泉地は紅葉の名所としても人気があり、乳頭温泉郷は例年10月中旬〜下旬、小安峡は10月中旬〜11月上旬が見頃の目安です。
見頃の時期は周辺道路や駐車場が混み合いやすいため、宿泊予約は早めに済ませ、移動は時間に余裕を持って計画しましょう。
紅葉の色づきは標高やその年の気候によって前後するため、出発前に現地の観光情報で色づきの状況を確認してください。
山あいの温泉地は朝晩の冷え込みが強いため、秋でも防寒着を用意しておくと安心です。
混浴・貸切・日帰り入浴の意味と温泉の入浴マナー
浴場の案内で使われる言葉は、利用できる範囲と予約条件を見分ける手掛かりになります。
| 案内の言葉 | 基本的な意味 | 確認すること |
|---|---|---|
| 男女別 | 男女で分かれた浴場 | 浴場の入替えの有無 |
| 混浴 | 男女が同じ浴場を利用 | 湯浴み着の扱い |
| 貸切 | 専用で利用する浴場 | 予約と利用条件 |
| 日帰り入浴 | 宿泊せずに入浴 | 受付時間と休業日 |
混浴でも水着や湯浴み着が使えるとは限らず、タトゥーのある人の利用条件も施設ごとに確認が必要です。
多言語の案内、館内のWi-Fi、タオルの貸し出しの有無も宿によって異なるため、海外から訪れる場合は予約時に確認しておくと安心です。
初めて日本の温泉を利用する場合は、次の基本を意識しましょう。
- 湯船に入る前に体を洗い、泡を流す。
- タオルや長い髪を湯船に浸けない。
- 浴場や脱衣所ではスマートフォンやカメラをしまう。
- 強酸性の湯や硫黄泉に入るときは、金属製のアクセサリーを外しておく。
入浴前後は水分を補い、休憩を取りながら過ごし、肌への強い刺激を我慢して入り続けないようにしてください。
まとめ|目的に合う秋田の温泉地で名湯を楽しもう
秋田の温泉地は、湯巡りを楽しむか、宿で静かに過ごすか、周辺の文化や自然にふれるかで選び方が変わります。
乳頭温泉郷の湯めぐり、玉川温泉の湯治、男鹿温泉郷のなまはげ文化、小安峡温泉の大噴湯など、温泉地ごとの体験を軸に行き先を考えると選びやすくなります。
まず旅の目的に合う地域と宿を選び、交通、営業状況、浴場の利用条件を確認して、自分のペースで楽しめる温泉旅行を計画しましょう。







口コミ (0)