コペペ海岸とは?父島の白砂とサンゴに出会う浜
コペペ海岸は、東京都小笠原村の父島南西部にある、白い砂浜とサンゴが特徴の海岸です。
町中から離れた静かでプライベート感のあるビーチで、夏にはアオウミガメが産卵のために上陸する浜としても知られています。
海の中を観察したい人にも、泳がずに海辺で過ごしたい人にも、旅の目的に合わせた楽しみ方があります。
コペペ海岸の名前の由来と小笠原の歴史
海岸の名前は、太平洋のギルバート諸島(キリバス共和国の一部)出身の「コペペ」という人物が、この地に住んでいたことに由来するといわれています。
小笠原諸島には、江戸時代後期の1830年に、欧米出身の人々と太平洋諸島出身の人々が最初に定住した歴史があります。
名前の背景を知ってから訪れると、海の風景に加えて、小笠原と太平洋の島々とのつながりにも目を向けられます。
地図で探したり行き先を伝えたりするときは、「コペペ海岸」という表記を保存しておくと便利です。
英語名は「Kopepe Beach」で、海外から訪れる人は英語名もあわせて控えておくと安心です。
白い砂浜と海岸林、サンゴの海を一緒に眺める
海岸林の木陰と白砂の小さな浜辺が特徴です。
サンゴの周囲には魚が集まり、砂浜から見る景色とは違う海中の表情も楽しめます。
海岸林の木陰があるため、日差しの強い時間帯も、泳ぐ合間に日陰で休みながら過ごせます。
まずは浜から海を眺め、散策を中心にするか、水中観察を加えるかを、その日の状況に合わせて決めましょう。

コペペ海岸へのアクセスと駐車場・トイレなどの設備
コペペ海岸へ向かう日は、行き方と一緒に帰りの移動手段も決めておくと、海辺で落ち着いて過ごせます。
バスを利用する場合は徒歩区間があるため、海岸に着くまでの道のりも含めて計画しましょう。
観光協会が入るB-しっぷ(商工観光会館)から車で約14分、その後徒歩約4分、扇浦海岸から歩く場合は約25分が目安です。
村営バスは扇浦海岸からの徒歩約25分を組み合わせる
バス利用では、扇浦海岸バス停から歩いて向かえます。
小笠原村営バスの扇浦線を使うと、村役場前から扇浦海岸バス停までは約9分です。
運賃は大人200円・小人100円で、何度でも乗り降りできる1日自由乗車券(大人500円・小人250円)もバス車内や村営バス営業所で購入できます。
通常ダイヤでは平日は全便が運行しますが、土・日・祝日は一部の便のみの運行となるため、休日に訪れる場合は特に便数を確認しておきましょう。
小笠原村営バスには日本語と英語の時刻表があり、島内の移動計画にも活用できます。
往路の便だけでなく、帰りの乗車場所と発車時刻を確認し、浜からバス停へ戻る時間を残してください。
車で訪れる場合の駐車場・トイレと海岸入口の階段
コペペ海岸には駐車場とトイレがありますが、海岸入口には12段の階段があります。
障がい者等用の駐車スペースはあるものの、車いすで利用できるトイレはありません。
車いす対応トイレは、近くの小港海岸の手前にある駐車場(道路終点のロータリーから約700m手前)に設けられています。
コペペ海岸にはトイレと駐車場があり、シャワーが必要な場合は扇浦海岸などの設備の場所を確認しておきましょう。
ベビーカーや歩行補助具を使う場合は、駐車場所から砂浜までの移動について、事前に観光案内窓口へ相談すると計画を立てやすくなります。
飲み水や海遊びの道具は出発前に街中で準備する
街中を離れると飲み水を補給できる場所が限られるため、十分な飲み水を持参しましょう。
現地での調達を前提にせず、飲み物や必要な道具をそろえてから出かけましょう。
泳ぐ予定の日は、水着だけでなく、海から上がった後の着替えや濡れた物の収納も考えておくと便利です。
海の中にはサンゴのかけらやウニなどもあるため、素足で歩き回らず、マリンシューズなど足元を守る履物を用意すると安心です。
- 飲み物、帽子、肌を覆える衣類
- タオル、着替え、濡れた物を入れる袋
- 徒歩移動に合う靴と必要な海遊び用具
- マリンシューズなど足元を守る履物
- ごみを宿まで持ち帰るための袋

コペペ海岸のシュノーケリングは海況と経験に合わせて楽しむ
コペペ海岸はサンゴや魚が多く、シュノーケリングに適した海岸です。
ただし、シュノーケリング向きの海岸でも、当日の安全が保証されるわけではありません。
2018〜2022年の5年間に全国でスノーケル使用中の事故に遭った人は265人で、その5割を超える人が死亡または行方不明となっています。
入水前に波・うねり・潮の流れを確認する
出発前に天候や海の状況を調べ、到着後も波やうねり、現地の注意表示を確かめてください。
海の状況を判断できないときは自己判断で入らず、地元のガイドなどに相談し、不安が残る日は泳がずに過ごしましょう。
水中を見ることに集中しすぎず、ときどき顔を上げて、岸や同行者との位置関係を確認することも大切です。
海辺ではシーカヤックが出入りしたりボートが近づいたりすることがあるため、海上の様子にも気を配ってください。
初心者は道具の扱いを教わってから入る
シュノーケリング(スノーケリングとも表記)は、マスクと呼吸管(スノーケル)を使い、水面から海中を観察する遊びです。
マスクや呼吸管に入った水を排出する技術(マスククリア・スノーケルクリア)を身につけ、ライフジャケットなどの浮力を確保できる装備を使いましょう。
この期間の事故者ではライフジャケットの着用率が約1割にとどまっており、浮力体を身につけて事故の予防に備えましょう。
初めての人は、器材を借りるだけで済ませず、指導を受けられる体験や講習を検討してください。
単独で泳がず、互いの様子を確認する
海に入るときは複数人で行動し、同行者と互いの体調や位置を確認しましょう。
遊泳の際は、安全のため2人以上で泳ぎましょう。
子どもと訪れる場合は、浅く見える場所でも目を離さないことが大切です。
写真を撮る人と泳ぐ人が別々に動く場合も、誰が誰を見守るのかを曖昧にしないようにしてください。
疲れや冷えを感じる前に休憩を入れる
体調が悪い日は遊泳を控え、海に入った後も無理をせず、早めに浜へ戻る判断をしましょう。
紫外線やサンゴから肌を守るため、ラッシュガードやTシャツを着て泳ぎ、水分補給と休憩を予定に組み込んでください。
泳いでいる間も汗はかくため、のどの渇きを感じる前にこまめに水分をとりましょう。
出かける前に宿へ行き先と帰る予定を伝えておきましょう。
もしもの時の連絡先を控えておく
救急・遭難の場合は119番、海難事故の場合は118番に連絡してください。
小笠原村診療所の電話番号(04998-2-3800)も、あわせて控えておくと安心です。
通報するときは、患者の状況、氏名・年齢・宿泊先、現在地、折り返し連絡できる電話番号を落ち着いて伝えましょう。

泳がない日も楽しめるコペペ海岸の写真撮影と星空観察
コペペ海岸では、水中観察をしない日も、白砂と海岸林を眺めながら過ごせます。
写真を撮る場合も、海に入ることを前提にせず、足元の安定した場所から構図を選びましょう。
砂浜・海・緑の組み合わせで構図を変える
浜全体を写すだけでなく、手前に砂浜を入れたり、海岸林の緑を画面の端に添えたりすると、写真の印象を変えられます。
撮影に夢中になって後ずさりしたり、よい角度を探して植生へ踏み込んだりしないよう注意してください。
同じ場所からでも試しやすい構図の考え方を整理しました。
| 写したい印象 | 入れる要素 | 構図の工夫 |
|---|---|---|
| 浜の広がり | 砂浜と波打ち際 | 横位置で広く写す |
| 海の存在感 | 海面と空 | 海の割合を増やす |
| 木陰の雰囲気 | 海岸林と浜 | 緑を画面の端に入れる |
ほかの旅行者が大きく写るときは声をかけ、休憩している人の近くでは静かに撮影しましょう。
星空を見る日は帰り道まで準備する
コペペ海岸では、条件がよければ星空観察も楽しめます。
町中の明かりの影響を受けにくく、天気のよい夜は星空を眺めやすい場所です。
月明かりの少ない新月前後の夜は、より多くの星が見えやすくなります。
夜に訪れるなら、昼のうちに入口や足元を確認し、照明と帰りの移動手段を用意してください。
灯りは移動時の足元に使い、周囲の人や生き物に向けず、暗い海へ近づくことも避けましょう。

サンゴと砂浜を守るコペペ海岸の利用マナー
コペペ海岸を楽しむときは、自然を動かさず、傷つけず、持ち帰らないことを基本にしましょう。
小笠原では、自然を守りながら観光を楽しむための行動指針「小笠原カントリーコード」が案内されています。
カントリーコードには、ごみはすべて持ち帰る、動植物を採らない・持ち込まない・持ち帰らない、サンゴ礁などの特殊な地形を壊さないといった10項目が定められています。
サンゴや海の生き物は触らずに観察する
水中ではサンゴを足場にせず、フィンが触れないよう周囲との間隔に注意してください。
魚や貝なども、写真のために捕まえたり、手に載せたりせず、その場で観察しましょう。
小笠原の海には、トゲの長いウニのガンガゼや、カツオノエボシ、ミノカサゴの仲間など毒を持つ生き物もいるため、むやみに触れないでください。
海辺で迷いやすい行動を、自然への配慮という視点で整理しました。
| 場面 | 心がけること | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 水中観察 | 離れて眺める | サンゴに立つ |
| 砂浜の散策 | 自然物はそのまま | 採集して持ち帰る |
| 休憩後 | ごみを持ち帰る | 食べ残しを放置 |
| 散策路の移動 | 決められた道を歩く | 植生へ踏み込む |
アオウミガメの産卵期(5〜9月)は夜の浜で灯りを控える
小笠原諸島はアオウミガメの日本最大の繁殖地で、コペペ海岸にも夏には産卵のためにウミガメが上陸します。
小笠原での産卵は5〜9月頃に行われ、7〜11月頃に子ガメがふ化して海へ向かいます。
母ガメは浜に明かりや人の気配があると上陸を避け、上陸後も驚くと産卵せずに海へ戻ってしまうことがあります。
子ガメは通常、陸側より明るい海側へ向かう習性があるため、産卵・ふ化の時期の夜の浜では、ライトやフラッシュを使った撮影を控えましょう。
ウミガメや産卵の跡を見つけても、近づいたり触れたりせず、静かに離れて見守ってください。
公共設備をきれいに使い、野営はしない
トイレなどの公共設備はきれいに使い、水を大切にしてください。
小笠原村ではキャンプや野宿などの野営が村条例により村内全域で禁止されているため、星空観察の後も予約した宿へ戻りましょう。
砂浜に荷物を残したまま立ち去らず、休憩場所の周りを見直してから帰ると、小さな忘れ物も防げます。
コペペ海岸周辺の地形|小港海岸と中山峠
近隣には小港海岸や中山峠があります。
海岸と遊歩道では、それぞれの地形に合った準備をしましょう。
小港海岸の白砂と枕状溶岩
小港海岸は、車道の終点から海岸林を抜けた先に白い砂浜が広がる海岸です。
遠浅の砂地で海水浴に向いており、海岸左右の岩壁では、海底で噴出した溶岩が冷え固まってできた枕状溶岩(まくらじょうようがん)を間近に見られます。
村営バス扇浦線の終点「小港海岸」バス停があり、バスでも訪れやすい海岸です。
中山峠へは海遊びとは別の準備で歩く
中山峠は小港側から遊歩道をたどって向かう場所で、小港海岸やコペペ海岸を見下ろせます。
小港海岸は、中山峠やジョンビーチへ続く遊歩道の出発点にもなっています。
展望台は標高約100mの場所にあり、小港海岸バス停から徒歩約20分が目安です。
展望台からは、小港海岸やコペペ海岸のほか、南側のブタ海岸や南島周辺の島々も眺められます。
砂浜から見ていた海岸を高い場所から眺めると、浜と周囲の地形とのつながりに目を向けられます。
小笠原の土は粘土質で、雨上がりなどはよく滑るため、足元にも注意してください。
歩きやすい靴や飲み物を用意し、出発前に遊歩道の利用状況を確認して、体調や天候に応じて引き返しましょう。
コペペ海岸観光のまとめ
コペペ海岸は、白い砂浜、海岸林の木陰、サンゴの海を、自分のペースで楽しみたい人に向く父島のスポットです。
扇浦海岸バス停から徒歩約25分の場所にあるため、帰りの交通と必要な持ち物を先に準備し、泳ぐかどうかは当日の海況と経験に合わせて判断してください。
自然を傷つけない距離感を保ちながら、散策や写真、星空観察を楽しみ、無理のない海辺の時間を過ごしましょう。





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