岡城跡とはどんな場所?
岡城跡(おかじょうあと)は、大分県竹田市にある国指定史跡で、険しい地形を生かした山城として知られています。
標高325mの尾根上に築かれ、南を白滝川、北を稲葉川が流れる険しい地形と、断崖の上に続く石垣が大きな特徴です。
建物は廃城後に取り払われましたが、石垣や門跡、曲輪(くるわ)の構成が今もよく残っており、歩きながら城の規模や防御の工夫を感じやすいスポットです。
歴史好きはもちろん、景色を見ながら屋外を歩きたい人にも向いた、竹田観光で訪れたい見どころです。

岡城跡の見どころは石垣と曲輪の広がり
まず見たいのは大手門跡と高石垣
岡城跡で印象に残りやすいのは、やはり石垣です。
とくに三の丸北側から二の丸にかけて続く高石垣は、岡城の見どころのひとつで、断崖の縁に沿って積み上げられた姿が印象的です。
大手門跡は城の正面玄関で、防御施設としての役割も担っていました。
現在も石垣や礎石が残り、城の入り口にふさわしい重厚な雰囲気を感じられます。
本丸跡・二の丸跡・西の丸跡も歩きたい
本丸跡は城の中心部で、かつては御三階櫓(ごさんがいやぐら)が建てられ、政治と儀礼の場として機能していました。
二の丸跡には休憩所があり、城下や山並みを眺めながら一息つけるスポットになっています。
西の丸跡は城内でも特に広い曲輪で、藩主中川氏の居館(御殿)が置かれた場所として知られています。
見学では、石垣だけでなく、本丸・二の丸・三の丸・西の丸といった曲輪の配置にも注目すると、岡城のつくりがより立体的に見えてきます。

岡城跡の歴史を知ると散策がもっと面白い
岡城は、1185年(文治元年)に緒方三郎惟栄(おがたさぶろうこれよし)が源義経を迎えるために築いたと伝えられています。
その後、志賀氏の居城となり、1586年(天正14年)には18歳の志賀親次(しがちかつぐ)がわずかな兵で島津氏の大軍を撃退し、「難攻不落の城」として全国にその名を知られるようになりました。
近世には1594年(文禄3年)に中川秀成(なかがわひでしげ)が入部し、「土の城」から総石垣造りの城へ大きく改修され、現在につながる岡城の姿が形づくられました。
そして1936年(昭和11年)12月16日に「岡城跡」として国の史跡に指定されています。
「荒城の月」と瀧廉太郎ゆかりの地としても知られる
岡城跡には瀧廉太郎像があり、少年時代を竹田で過ごした瀧廉太郎が、岡城の印象から名曲「荒城の月」を作曲したと伝えられています。
城下町には瀧廉太郎記念館もあり、城跡とあわせて訪れると、その世界観をより深く感じられます。
城跡の景色と音楽の記憶が結びつく場所として歩くと、史跡の見え方も少し変わります。

季節ごとの景色で岡城跡を楽しむ
春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は石垣の表情が際立ち、四季それぞれに違った魅力があります。
岡城跡からは阿蘇山やくじゅう連山を望めるため、城跡そのものだけでなく、周囲の山並みも見どころです。
春は4月に「岡城桜まつり」が行われ、城内に咲く桜と石垣のコントラストが楽しめます。
秋は11月中旬〜下旬にかけて紅葉が見頃を迎え、城下町では同時期に「たけた竹灯籠 竹楽(ちくらく)」が開かれることもあります。
冬は空気が澄み、葉が落ちることで石垣の輪郭がはっきりと浮かび上がり、城本来の構造美を味わえます。
イベント目的で訪れるときは、事前にお知らせを確認しておくと安心です。
見学前に知っておきたい入城の基本
入城受付時間は9:00〜17:00です。
休城日は12月31日〜1月3日で、入城料金は高校生以上300円、小・中学生150円です(20名以上の団体料金は高校生以上200円、小・中学生100円)。
年間フリーパス「岡城年間城主パスポート」(高校生以上3,000円、小・中学生1,500円)や、「竹田まち歩き城下町パスポート」(高校生以上800円、小・中学生500円、発行日から2日間有効)も用意されています。
支払いは現金のほか、各種クレジットカード、電子マネー、QRコード決済が利用可能です。
駐車場は一般車両140台、バス9台分が用意されており、無料で利用できます。
また、時間と体力に合わせて、本丸ルート(目安30〜40分)、西の丸ルート(目安40〜60分)、一周ルート(目安90〜120分)の3つの散策ルートが紹介されています。
最寄り駅はJR豊肥本線の豊後竹田駅で、駅からは車で約5分が目安です。
現地までの詳しい移動方法や交通事情は、出発前に確認しておくのが確実です。

岡城跡を歩くときの注意点
岡城跡は山城らしく、坂道や石段が多い場所です。
石垣上には柵がないこと、石垣の縁や断崖絶壁の近くは危険であること、雨の日とその翌日は滑りやすいことが注意事項として示されています。
歩きやすいスニーカーやトレッキングシューズで、足元を見ながら進みましょう。
ベビーカーや車椅子での移動は段差や坂道のため難しい区間があるので、事前に経路を確認しておくと安心です。
また、未整備エリアは立入禁止です。
清水谷や地獄谷など、危険箇所として示されている場所には入らず、案内された見学エリア内で楽しむことが大切です。
撮影やルールも事前に確認
テレビ・映画・取材などの撮影や、写真・動画を出版物などのメディアに掲載する場合は、申請が必要です。
ドローンの使用は原則禁止とされているので、撮影目的で訪れる場合は事前確認が欠かせません。
史跡内は禁煙で、火気の使用も禁止です。
瓦片などを持ち帰らないこと、自転車等を使用しないこと、植物採取や動物捕獲をしないことも守る必要があります。
岡城跡とあわせて楽しみたい竹田の周辺観光
岡城跡を訪れたら、城下町の竹田もあわせて散策するのがおすすめです。
豊後竹田駅から徒歩圏内には、「荒城の月」の作曲者である瀧廉太郎が少年時代を過ごした「瀧廉太郎記念館」や、岡藩中川家の歴史にゆかりのある武家屋敷通り、藩主のために掘られたとされる「キリシタン洞窟礼拝堂跡」など、歴史散策が楽しめるスポットが点在しています。
名水で知られる竹田は飲食店や和菓子店も多く、散策の合間に地元の味を楽しむこともできます。
まとめ
岡城跡は、断崖の地形と高石垣、そして約800年に及ぶ長い歴史が重なって魅力を生む城跡です。
大手門跡から本丸、西の丸へと歩くだけでも見どころが多く、季節によって景色の印象も変わります。
初めて訪れるなら、まずは場内マップと利用案内を確認し、自分の体力に合ったルートを選ぶのがおすすめです。
安全に気をつけながら歩けば、岡城跡の石垣、眺望、そして竹田の歴史を落ち着いて味わえます。

