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広島・たけはら町並み保存地区で味わう塩田文化と格子の町歩き

広島・たけはら町並み保存地区で味わう塩田文化と格子の町歩き
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された広島・竹原の町並みを、格子や瓦屋根、塩田文化の記憶を手がかりに歩く散策ガイド。西方寺・普明閣や町家の見方、竹細工体験、住民の暮らしに配慮して写真や散策を楽しむコツを、初めての旅行者にも分かりやすく紹介します。

ひと目でわかるポイント

塩と港が育てた小京都

たけはら町並み保存地区(広島県竹原市本町周辺)は、白壁と格子の町家が連なる「安芸の小京都」。塩づくりと港町の歴史を町歩きで体感できます。

見どころ

たけはら町並み保存地区では、本瓦葺の屋根、竹原格子(出格子・平格子など)、白壁やなまこ壁が連なる本町通りが見どころ。江戸中頃から明治の町家が約5.0ヘクタールに残ります。

アクセス

JR呉線の竹原駅から町並み保存地区まで徒歩約15分。西方寺・普明閣や道の駅たけはらを起点にすると動きやすいです。

眺望スポット

西方寺の高台に建つ普明閣(1758年建立、清水寺と同じ様式)。竹原の町を一望でき、参拝は8時〜18時が目安です。

料金・公開施設

旧松阪家住宅は10時〜16時開館・入館料300円(19歳以上)・水曜定休。まちなみ竹工房は入館無料です。

体験

まちなみ竹工房で竹細工体験(四海波かご3,000円、風車一連2,500円など)。14時30分までの来店、6名以上は前日までの予約が案内されています。

散策マナー

私有地や非公開住宅(旧吉井家住宅など)が含まれるため玄関先に近づきすぎず、通りは斜めから撮影。声や立ち止まりに配慮して静かに歩きましょう。

※最新情報は公式発表または現地でご確認ください。

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たけはら町並み保存地区とは|塩と港が育てた町

たけはら町並み保存地区(広島県竹原市本町周辺)は、白壁と格子の町家が連なる歴史的な町並みを歩いて味わえるエリアです。

昭和57年(1982年)12月16日に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された約5.0ヘクタールの一帯で、白壁、本瓦葺の屋根、多彩な格子が連なる通りに、竹原が歩んできた商いと暮らしの記憶が残っています。

「安芸の小京都」とも呼ばれ、塩づくりと港町の歴史を町歩きで体感できるのが魅力です。

港を控えた市場集落から広がった町

竹原の町並みは、中世の末頃から港を控えた市場集落として形づくられたとされています。

江戸中期には入浜式塩田(いりはましきえんでん)による塩づくりが発展して町に経済力をもたらし、廻船業(かいせんぎょう)や酒造業とともに町人文化を育てました。

国の保存地区として受け継がれる景観

保存地区では、本町通り沿いに二階建ての町家が並び、切妻造(きりづまづくり)、本瓦葺(ほんがわらぶき)、大壁造(おおかべづくり)などの要素が町の表情をつくっています。

江戸時代中頃から明治にかけての建物が多く残り、古いものを眺めるだけでなく、近世の町づくりの流れを道の形や家の向きから感じられる点が特徴です。

観光地であり生活の場でもある

この一帯には個人所有の家々も含まれており、現在も地域の暮らしと重なりながら保存されています。

訪日旅行者は、静かな路地や玄関先を背景に写真を撮る前に、そこが住民の生活空間であることを意識して歩くと安心です。

建築の見方|竹原格子と本瓦葺の屋根を読む

町並みを楽しむ鍵は、建物を大きく眺めたあと、窓、屋根、壁、路地の細部へ視線を移すことです。

同じ通りでも、格子の幅や壁の色、屋根の重なり方が少しずつ異なり、歩くほど町家の個性が見えてきます。

竹原格子は家の表情をつくる

竹原では、出格子(でごうし)、平格子(ひらごうし)、たて格子、横格子など、多様な格子が町家の正面を形づくっています。

外からの視線をやわらげながら光や風を取り入れる格子は、機能と美しさが重なった町家の見どころです。

妻入りと平入りの違いを探す

通りに対して屋根の見え方が異なる建物が混在しているため、家ごとの向きや間口(まぐち)に注目すると景観に変化が生まれる理由が分かります。

角地には屋根の形が印象的な建物もあり、曲がり角で足を止めると町並みの奥行きを感じやすくなります。

白壁となまこ壁がつくる陰影

白壁やなまこ壁(白い漆喰で目地を盛り上げた蔵の壁)は、晴れた日には明るく、曇りの日には落ち着いた陰影を見せます。

木部の濃い色と漆喰(しっくい)の白さが並ぶことで、通り全体に引き締まった印象が生まれます。

建築用語を知ると歩き方が変わる

建物の名前を覚えなくても、見るポイントを少し知るだけで散策の密度が上がります。

次の表は、町並みで出会いやすい建築の手がかりを整理したものです。

用語 見るポイント 印象
出格子 窓の張り出し 立体感
平格子 細い木組み 端正
本瓦葺 屋根の重なり 重厚
なまこ壁 白い目地 蔵の風情
大壁造 白い外壁 落ち着き

高台と邸宅を巡る|西方寺・普明閣から町家へ

保存地区では、通りを歩く視点と高台から見渡す視点の両方を持つと、町の立体感が分かりやすくなります。

寺院、豪商の邸宅、酒造ゆかりの建物を組み合わせると、竹原が塩と商いで発展した背景も自然に見えてきます。

西方寺・普明閣から町並みを見下ろす

西方寺の高台に建つ普明閣(ふめいかく)は、宝暦8年(1758年)に建てられた建物で、京都の清水寺と同じ建築様式で知られています。

通りを歩いたあとに高台へ上がると、瓦屋根が重なる風景と山の緑が一体になり、竹原の地形を体感できます。

普明閣は竹原の町を一望できる眺望スポットで、参拝時間は8時から18時を目安に案内されています。

旧松阪家住宅と旧森川家住宅で商家文化を見る

旧松阪家住宅(きゅうまつさかけじゅうたく)は、塩田経営や廻船業、醸造業で栄えた豪商の家で、開館時間は10時から16時(入館は15時30分まで)、入館料は19歳以上300円です。

大正期の上質な屋敷構えが残る旧森川家住宅も塩田経営を背景とした邸宅で、いずれも竹原市の重要文化財に指定されています。

外観の屋根、格子、壁の意匠に注目すると、富を見せびらかす派手さではなく、細部に工夫を重ねる美意識が見えてきます。

竹鶴酒造とマッサンゆかりの風景に触れる

竹原は酒造業とも関わりが深く、町並み保存地区では酒造ゆかりの風景にも出会えます。

本町通りに面する竹鶴酒造は、NHK連続テレビ小説「マッサン」の主人公で「日本のウイスキーの父」とも呼ばれる竹鶴政孝(たけつるまさたか)の生家として紹介されています。

白壁と木格子の町並みに酒づくりの記憶を重ねて歩けるのも、竹原ならではの楽しみ方です。

写真と散策マナー|暮らしに寄り添う歩き方

たけはら町並み保存地区の魅力は、観光用に切り取られた景色だけでなく、今も続く暮らしの気配にあります。

写真を撮るときも、静かに歩くときも、文化財と生活の場を同時に訪れている意識を持つことが大切です。

通り全体は斜めから眺める

まっすぐな道を正面から撮るだけでなく、少し斜めに立つと、格子、瓦、壁の重なりが一枚の写真に入りやすくなります。

人の家の入口を大きく写すより、通りの連続感や屋根のリズムを主役にすると、保存地区らしい落ち着いた写真になります。

私有地や玄関先には近づきすぎない

保存地区には個人所有の家々や非公開の住宅(旧吉井家住宅など)が含まれるため、門の内側、庭、窓の近くへ無断で入る行動は控えます。

店や公開施設を訪ねる場合も、入口の案内や掲示を確認し、撮影や見学の可否が分からない場所ではスタッフに尋ねると安心です。

音と歩く速さにも配慮する

路地では声が響きやすく、住民の生活音も近くに感じられます。

大きな声での会話や通行の妨げになる立ち止まりを避けるだけで、町並みの静けさを守りながら気持ちよく過ごせます。

次の表は、写真や散策で意識したい行動を整理したものです。

場面 おすすめ 控えること
通り撮影 道の端で撮る 通行をふさぐ
家の前 外観を遠めに 玄関へ接近
店先 掲示を確認 無断撮影
路地歩き 声を控えめに 長く占有

竹原らしい体験|竹細工と町家でひと息

町並み散策は、建物を眺めるだけでなく、竹原らしい手仕事や町家の空間に触れることで印象が深まります。

予定を詰め込みすぎず、歩く時間と休む時間を分けると、歴史地区の空気をゆっくり味わえます。

まちなみ竹工房で竹細工体験を楽しむ

本町通り沿いのまちなみ竹工房では、竹の町としての竹原を感じられる竹細工体験ができ、入館自体は無料です。

四海波かご(3,000円)、風車一連(2,500円)、風車二連(3,000円)などを職人の指導のもと体験でき、14時30分までの来店と6名以上の場合は前日までの予約が案内されています。

道具や素材に触れる体験は、白壁の町並みを見るだけでは分かりにくい地域の手仕事を知るきっかけになります。

町家カフェや食事処で休む

保存地区周辺には、歴史ある建物を活かしたカフェや食事処も点在しています。

外観を楽しんだあとに室内でひと息つくと、格子越しの光や木の質感など、町家の内側の魅力にも気づけます。

季節で変わる景色|白壁と格子の表情

竹原の町並みは、特定の季節だけに頼らず、天候や光の違いで印象が変わる場所です。

旅の時期に合わせて見方を少し変えると、同じ通りでも違う表情を楽しめます。

春夏は光と緑を合わせて見る

春から夏(3月〜8月頃)にかけては、白壁の明るさや山の緑が町並みの背景として感じられます。

強い日差しの日は、格子がつくる影にも注目すると、建物の奥行きが見えやすくなります。

秋冬は素材の色をゆっくり見る

秋から冬(10月〜2月頃)にかけては、木部の深い色や瓦の落ち着いた質感が目に入りやすくなります。

人通りが穏やかな場面では、壁や屋根の細部を急がず眺めることで、町の静かな魅力が伝わります。

季節ごとの見方を、景色の印象に絞って整理します。

季節 見え方 楽しみ方
白壁が明るい 路地を歩く
影が濃い 格子を見る
木部が映える 外観を観察
瓦が静か 細部を見る

アクセスと準備|竹原駅から町並み保存地区へ

初めて訪れる場合は、現地で迷わないように、竹原駅や道の駅たけはらなど分かりやすい起点を決めておくと歩きやすくなります。

料金、休業、体験の受付、公開範囲は施設ごとに変わる場合があるため、出発前に施設情報を確認するのが安心です。

竹原駅からのアクセスと起点

JR呉線(くれせん)の竹原駅から町並み保存地区までは徒歩でおおむね15分です。

町並み保存地区は本町周辺に広がるため、最初に向かう場所を西方寺・普明閣、町並み保存センター周辺、道の駅たけはら周辺などに決めておくと動きが整います。

目的地を増やしすぎるより、通りの景観を見ながら余白を残して歩くほうが、竹原らしい静けさを感じやすくなります。

公開施設は利用条件を確認する

旧家や体験施設、飲食店は、公開日や利用条件が変わることがあります。

たとえば旧松阪家住宅は水曜定休(祝日を除く)で年末年始も休館となるため、外観だけを見る場所と、内部に入って見学や体験をする場所を分けて考えると、現地で無理のない予定を組めます。

歩きやすい服装で坂道と路地を楽しむ

町歩きでは、写真を撮るために立ち止まったり、西方寺・普明閣の高台へ向かったりする場面があります。

歩きやすい靴を選び、荷物を軽くしておくと、路地や坂のある場所でも周囲に配慮しながら動きやすくなります。

まとめ|たけはら町並み保存地区を丁寧に歩く

たけはら町並み保存地区は、塩づくりや港町の歴史、町家の意匠、今も続く暮らしが重なった散策エリアです。

格子や本瓦葺の屋根の細部を見ながら歩き、西方寺・普明閣の高台や町家の空間にも目を向けると、竹原の町が立体的に見えてきます。

訪日旅行者にとって大切なのは、写真映えする景色を探すだけでなく、文化財と生活の場を尊重しながら静かに楽しむ姿勢です。

施設情報を確認し、無理のない予定で歩けば、竹原の穏やかな時間を自分のペースで味わえます。

よくある質問

A. 白壁と格子の町家が連なる、塩づくりと港町の歴史を歩いて味わえる歴史地区です。広島県竹原市本町周辺の約5.0ヘクタールが昭和57年(1982年)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。「安芸の小京都」と呼ばれますが、京都と違い観光客が少なく静かに散策できるのが竹原ならではの味わいです。
A. 江戸時代に塩づくりと港町、廻船業・酒造業で栄えた町人文化が、白壁や本瓦葺の町家として今も残るためです。入浜式塩田による製塩が町に経済力をもたらし、その富が細部に意匠を凝らした上質な商家を生みました。派手さより細工で美意識を見せる気質が、京都とはまた違う落ち着いた町並みをつくっています。
A. 普明閣は宝暦8年(1758年)建立で、京都の清水寺と同じ懸造りの建築様式で知られ、参拝時間は8時から18時が目安です。高台に建つため町を一望でき、瓦屋根が重なる景色と山の緑が一体になります。町を歩いたあとに最後へ上がると、たどってきた路地が眼下に見えて竹原の地形を体で実感できます。
A. 入館料は19歳以上300円、開館時間は10時から16時(入館は15時30分まで)です。塩田経営や廻船業で栄えた豪商の家で、竹原市の重要文化財に指定されています。水曜定休(祝日を除く)と年末年始は休館のため、波打つような独特の入母屋屋根を内側からじっくり見たい人は曜日に注意が必要です。
A. 竹鶴酒造は竹鶴政孝の生家として、町並み散策の重要な目印になります。NHK連続テレビ小説「マッサン」の主人公で「日本のウイスキーの父」と呼ばれる人物ゆかりの地です。竹原は塩だけでなく酒造文化も育んだ町で、生家は現役の造り酒屋のため、外観を眺めて当時の面影に触れる楽しみ方になります。
A. 本町通り沿いのまちなみ竹工房で職人の指導のもと体験でき、入館自体は無料です。四海波かご3,000円、風車一連2,500円、風車二連3,000円などがあり、所要はおよそ40分から1時間。受付は14時30分までで、6名以上は前日までの予約が案内されているので、団体は早めに連絡しておくと安心です。
A. JR呉線の竹原駅から町並み保存地区までは徒歩でおおむね15分です。大阪方面からは新幹線で福山駅へ出て山陽本線で三原駅、そこから呉線に乗り換えるルートが分かりやすく、本数の少ない呉線は事前に時刻を確認しておくと安心です。西方寺・普明閣や道の駅たけはらを最初の目標に決めると、町なかで迷いにくくなります。
A. 道の駅たけはらの駐車場が普通車48台分・無料で利用でき、保存地区の入口に近く起点に便利です。山陽自動車道の河内ICから竹原駅まで約25分が目安。ただし道の駅は休日に満車になりやすいため、混む日は新町市営駐車場(1時間100円、24時間上限600円)を併用すると確実に停められます。

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