玉作湯神社とは?松江・玉造温泉の守り神を訪ねる
玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)は、島根県松江市の玉造温泉街の奥に鎮座する、玉づくりと温泉の神々を祀る古社です。
触れて祈ると願いが叶うと伝わる「願い石」と、その力を分けてもらうように持ち帰る「叶い石」を目当てに、多くの参拝者が訪れます。
この記事では、願い石と叶い石の違いから、叶い石のお守りを作る参拝方法、アクセス、周辺の街歩きの見どころまでを順に紹介します。
玉作湯神社の読み方と「玉造」との表記の違い
神社名は「たまつくりゆじんじゃ」と読みます。
温泉名は「玉造」ですが、神社の正式名称には「玉作」の字を使います。
地図で場所を調べたり、現地で行き先を伝えたりするときは、「玉作湯神社」という名前を見せると伝えやすくなります。
地図アプリで検索する場合は、所在地の「島根県松江市玉湯町玉造508」もあわせて控えておくと安心です。
御祭神は勾玉と温泉に関わる神々
玉造は、古代から勾玉などの玉類を作ってきた土地です。
玉作湯神社には、玉づくりに関わる櫛明玉命(くしあかるだまのみこと)、温泉を守護する大名持命(おおなもちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)などが祀られています。
櫛明玉命は、三種の神器の一つである八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)などの宝玉をつくった神とされ、出雲の玉作部(たまつくりべ)の祖神として信仰されています。
大名持命と少彦名命は、玉造温泉を発見したと伝えられ、温泉を守護する神として祀られています。
境内に併せて鎮座する韓国伊太弖社(からくにいたてのやしろ)には、植林や山林育成、産業繁栄の守護神とされる五十猛命(いたけるのみこと)が祀られています。
勾玉と温泉の両方にゆかりのある神々を祀っているため、温泉だけでなく、土地に受け継がれてきたものづくりや信仰にも目を向けられる場所です。
出雲国風土記に記された古社と重要文化財
玉作湯神社は、733年(天平5年)に完成した『出雲国風土記』に「玉作湯社」として名が見える古社です。
神社は、玉湯町内から出土した玉類や玉の未成品、砥石などを所有しており、「出雲国玉作阯出土品」として国の重要文化財に指定されています。
玉類とその未成品184箇、残片を含む砥石162箇、硝子塊11箇などが一括で指定され、神社の収蔵庫で保管されています。
温泉街の守り神であると同時に、古代の玉づくりの歴史を今に伝える神社であることを知っておくと、参拝の印象もより深まります。

玉作湯神社の願い石と叶い石の違いを知って願掛けへ
願い石は境内に祀られる石、叶い石は願いを込めて持ち帰る石です。
名前が似ていますが、参拝ではそれぞれの役割を知っておくと流れを理解しやすくなります。
願い石「真玉」は古くから信仰されてきた丸い石
境内の「真玉(まだま)」は願い石と呼ばれる丸い自然石で、触れて祈ると願いが叶うと伝えられています。
願い石は本殿の横に祀られており、パワースポットとして多くの参拝者が訪れます。
願掛けは、この土地で大切にされてきた信仰にふれるひとときです。
目の前の石を眺め、叶えたいことや日頃の感謝を心の中で整理してから祈ってみましょう。
叶い石は祈りを込めて持ち帰るお守り
社務所で受け取る叶い石は、願い石に触れさせて祈り、願い札と一緒に御守袋へ納めるものです。
叶い石のセットには、叶い石と願い札、御守袋が入っています。
叶い石のセットの授与料は600円です。
石を清め、願いを書き、自分の手で袋に納める過程も参拝の一部になります。
ご利益は信仰や言い伝えとして受け止め、自分の願いと向き合う時間を大切にするとよいでしょう。
参拝前に覚えたい境内の言葉と読み方
神社の案内には、日常会話では見慣れない言葉が使われます。
参拝中に目にする言葉の意味を、次の表で整理しました。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 社務所 | しゃむしょ | 神社の事務を行う場所 |
| 手水舎 | てみずや | 手と口を清める場所 |
| 拝殿 | はいでん | 神様に祈りを捧げる建物 |
| 本殿 | ほんでん | 神様が祀られる建物 |

叶い石のお守りを作る参拝方法と流れ
叶い石の願掛けは、社務所での受け取りから始まり、お参り、石のお清め、願い札の記入へと進みます。
受け取った案内や現地の表示を読みながら、落ち着いて進めましょう。
手順を一つずつ確かめながら進めるなら、社務所での受け取りから願い札を納めるまで、30分ほどの余裕を見ておくと安心です。
社務所で叶い石のセットを受け取る
叶い石で願掛けをしたい場合は、まず社務所で叶い石のセットを受け取ります。
石と御守袋、願い札の使い方を確認しておくと、その後の参拝で迷いにくくなります。
案内の日本語が分かりにくいときは、手順の書かれた箇所を指し示して尋ねたり、翻訳アプリで内容を確かめたりするとよいでしょう。
電波が届かない場合に備え、オフラインで使える翻訳機能と必要な言語データを出発前に準備しておくと便利です。
手水で清めてから拝殿でお参りする
手水舎で手と口を清めたら、拝殿へ進んで神様にお参りします。
願い石へ向かう前に、まず神前で挨拶をする流れです。
前の人がお参りしているときは静かに待ち、案内された場所から祈りを捧げましょう。
叶い石を清め、願い石に触れさせる
セットから取り出した叶い石を、願い石のそばに流れる御神水で清めます。
清めた石を願い石に触れさせ、心の中で願い事を唱えます。
御守袋や願い札が水に濡れないよう、石を取り出す前に荷物を整えておくと扱いやすくなります。
濡れた石や手を拭けるよう、小さなハンカチやタオルを用意しておくと安心です。
願い札を書いて御守袋に納める
願い札には、願い事や住所、氏名を記入します。
複写式の願い札は、一枚を拝殿にある願い札納入箱へ、もう一枚を叶い石とともに御守袋へ納めます。
神社へ納める札と持ち帰る札を確認してから、袋を閉じましょう。
日本語での記入に不安がある場合は、ローマ字などで書いてよいか社務所で尋ねておくと、落ち着いて記入できます。
完成したお守りは荷物の中で紛れない場所にしまい、旅の後も願いを思い出すきっかけとして大切に持ち帰れます。

初めてでも安心な玉作湯神社の参拝マナー
玉作湯神社は観光で訪れる場所であると同時に、人々が祈りを捧げる場所です。
作法を知り、周囲の参拝者に配慮すると、自分も落ち着いてお参りできます。
鳥居・手水・拝礼(二礼二拍手一礼)の基本を押さえる
一般的には、鳥居をくぐる前に軽く一礼し、参道では周囲の通行を妨げないように歩きます。
柄杓を使う手水では、左右の手を清めた後、手のひらに受けた水で口をすすぎ、柄杓に直接口をつけないようにします。
拝殿の前では、お賽銭(さいせん)を静かに納めてから拝礼します。
玉作湯神社の拝礼は二礼二拍手一礼です。
深くおじぎを二度し、二度手を打って祈り、最後にもう一度おじぎをする流れで、現地に別の案内がある場合はそちらに従います。
写真は表示と周囲の様子を確かめてから撮る
撮影できる範囲は現地の掲示や神社の案内で確認し、判断できない場所では撮影前に尋ねましょう。
祈っている人にカメラを近づけたり、他の人が書いた願い札を写したりすることは控えてください。
参拝中の配慮を場面ごとに整理すると、次のようになります。
| 場面 | 心掛けること | 控えたいこと |
|---|---|---|
| 参道を歩くとき | 通行できる幅を空ける | 横に広がって立ち止まる |
| 願い石の前 | 順番を守って祈る | 撮影のために長く占有 |
| 願い札を書くとき | 自分の札を確かめる | 他人の記入内容をのぞく |
| 写真を撮るとき | 掲示と周囲を確認する | 祈る人を無断で写す |

玉作湯神社へのアクセスと社務所の受付時間
鉄道で訪れる場合は、JR玉造温泉駅に着いた後の移動まで考えておくと、神社まで向かいやすくなります。
玉作湯神社は、玉湯川の上流側にあたる玉造温泉街の奥に位置しています。
JR玉造温泉駅からはタクシーかバスで温泉街へ
JR玉造温泉駅と温泉街は別の場所にあり、駅から神社へはタクシーを利用する方法があります。
JR玉造温泉駅から玉作湯神社までは、タクシーで約5分です。
路線バスを使う場合は、駅近くの「玉造温泉駅入口」から一畑バスの玉造温泉行きで約7分、終点の玉造温泉で降りて徒歩約3分が目安です。
松江駅から向かう場合は、一畑バスの玉造線で玉造温泉へ行く方法もあります。
車で訪れる場合は、山陰自動車道の松江玉造ICから約10分が目安です。
地図では神社の位置と降車場所を確かめ、利用する交通機関の時刻や帰りの乗り場もあわせて確認しましょう。
大きな荷物があるなら、宿泊先で預けられるか事前に相談しておくと、石や願い札を扱う際にも身軽に動けます。
駐車場やトイレなど神社の設備
玉作湯神社には無料の駐車場が20台分あり、自転車は空きスペースに無料で駐輪できます。
トイレは洋式で、車いす対応のトイレも設けられています。
雨の日は境内の石や足元が濡れやすいため、滑りにくい靴で訪れると安心です。
叶い石が目的なら社務所の受付時間を確認する
境内への参拝と、社務所で叶い石を受け取ることでは、利用できる時間の考え方が異なります。
境内の参拝に時間の制限はありませんが、社務所の窓口は平日が9:00〜12:00と13:00〜17:00、土日祝日が8:30〜17:00です。
平日は昼に窓口が閉まる時間帯があるため、叶い石での願掛けを旅の予定に入れるなら、出発前に受付時間を確認してください。
出発前に確認しておきたい項目は、次のとおりです。
- 社務所の当日の受付時間
- 叶い石の授与料と受け取り方法
- 帰りの交通機関の時刻と乗り場
問い合わせ先は、玉作湯神社(電話:0852-62-0006)です。
宿の食事や帰りの列車まで余裕を持たせ、願い札の記入を急がずに済む予定にしましょう。
玉作湯神社周辺で楽しむ玉造温泉の街歩き
玉湯川沿いの景色や周辺の祈りの場からも、玉造温泉の文化を身近に感じられます。
宮橋(恋叶い橋)から神社と川の景色を眺める
神社の前を流れる玉湯川には、赤い欄干の宮橋が架かり、「恋叶い橋」の名でも親しまれています。
宮橋の上で、神社の鳥居が写るように記念写真を撮ると恋が叶うという言い伝えもあります。
橋と鳥居の位置関係を眺めながら歩くと、川沿いの温泉街から神社へ続く風景を楽しめます。
春は玉湯川の両岸約2kmに約400本のソメイヨシノが並び、例年3月下旬〜4月上旬に見頃を迎えます。
記念写真を撮る場合は、歩く人の流れを確認し、橋や神社の入口をふさがない場所を選びましょう。
清巌寺のおしろい地蔵で土地の信仰にふれる
玉作湯神社の南、歩いて2分ほどの場所にある清巌寺には、「おしろい地蔵さま」が祀られています。
美肌を願う信仰が伝わる場所で、温泉と結び付いた地域の祈りにもふれられます。
境内で祈願札を受け、整えたい肌の部分を色鉛筆で塗って納めてから、お地蔵さまにお参りする祈願方法が知られています。
立ち寄る際は寺の案内を確かめ、その場の作法に合わせてお参りしましょう。
湯薬師広場の温泉水と玉湯川沿いの足湯
温泉街にある湯薬師広場では、美肌の湯として知られる玉造温泉の温泉水を汲んで持ち帰れます。
容器を持っていない場合は、空のスプレーボトルを200円で購入できます。
玉湯川沿いには歩き疲れた足を休められる無料の足湯もあり、川の増水時などには利用できない場合があります。
足湯に立ち寄るなら、足を拭くための小さなタオルを持ち歩くと便利です。
出雲玉作資料館で玉づくりの歴史を知る
温泉街から歩いて行ける松江市立出雲玉作資料館(いずもたまつくりしりょうかん)では、玉づくりの歴史を学べます。
出雲玉作跡からは約30棟の玉作り工房跡が見つかり、古墳時代前期から平安時代にかけて大規模な玉づくりが行われていたことが分かっています。
資料館では、碧玉やめのう、水晶で作られた勾玉や管玉などの玉類をはじめ、遺跡から出土したさまざまな遺物が展示されています。
周辺は、工房跡の保存施設や復元された建物がある出雲玉作史跡公園として整備されています。
開館時間は9:00〜17:00(入館は16:30まで)で、月曜日、祝日の翌日、12月28日〜1月4日が休館日です。
入館料は個人300円(10名以上の団体は1人250円)で、高校生以下は無料です。
まとめ
玉作湯神社では、玉づくりと温泉に関わる神々への参拝と、願い石・叶い石を通じた願掛けを体験できます。
叶い石を受け取り、清めて祈り、願い札とともに持ち帰る流れを知っておけば、初めてでも落ち着いて行動しやすくなります。
社務所の受付時間と交通手段を確かめ、落ち着いて参拝しながら、自分の願いに向き合う旅の時間を過ごしてみてください。



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