七里ヶ浜海岸の見どころ|江の島と富士山を望む海辺
七里ヶ浜海岸(しちりがはまかいがん)は、神奈川県鎌倉市の相模湾に面し、江の島と富士山を一緒に望める海岸です。
江ノ電の七里ヶ浜駅から徒歩約2分で海辺に出られ、日本の渚百選にも選ばれています。
江ノ電で訪れ、海を眺めながら歩いたり、周辺のカフェで休んだりと、鎌倉観光に海辺の時間を加えられます。
一方で、海岸の状態から海水浴には適さないため、泳ぐよりも眺めと散策を楽しむ海岸と考えておきましょう。
七里ヶ浜から江の島と富士山を望む
海岸からは西に江の島を望み、天候の条件がよければ、その向こうに富士山の姿を見られます。
富士山だけでなく箱根や伊豆の山々も見渡せる海岸です。
遠くの山だけに目を向けず、空の広がりや波の重なりにも注目すると、その日の海の表情を楽しめます。
富士山の見え方は雲や空気の状態に左右されるため、見えない日も含めて景色を味わうつもりで訪れましょう。
霞(かすみ)がかかった空の下で、海の彼方にぼんやりと浮かぶ富士山にも趣があります。
かまくら景観百選に選ばれた七里ヶ浜の眺め
七里ヶ浜の海岸線と江の島、富士山を望む眺めは、鎌倉市が1999年(平成11年)に選定した「かまくら景観百選」のひとつです。
季節や時刻によって海や空の様子がさまざまに変わる、鎌倉を代表する景観です。
眺めのポイントとして挙げられているのは、稲村ヶ崎(いなむらがさき)の公園と、七里ヶ浜の行合橋(ゆきあいばし)付近です。
砂浜には砂鉄による黒っぽい縁取りが見られ、七里ヶ浜ならではの景観をつくっています。
七里ヶ浜は泳げない?海水浴に適さない海岸と知っておく
七里ヶ浜海岸は、海岸の状態から海水浴には適さない海岸です。
鎌倉市の海水浴場は材木座・由比ガ浜・腰越の3か所で、七里ヶ浜は含まれていません。
四季を通じてヨットやウィンドサーフィンを楽しむ人の姿があっても、気軽に泳げる場所だとは判断しないでください。
初めて訪れるなら、陸上からの景色や散策を中心に予定を組むと、海岸の特徴に合った過ごし方になります。
海で泳ぐなら近くの腰越海水浴場へ
夏に海水浴をしたい場合は、七里ヶ浜海岸の近くにある腰越海水浴場(こしごえかいすいよくじょう)が候補になります。
腰越海水浴場は、江ノ電の腰越駅から徒歩約3分です。
開設期間中は監視所・救護所のほか、無料の公共シャワーや仮設トイレ、海の家が設けられます。
鎌倉市の海水浴場は7月1日から8月31日を基本に開設され、遊泳できるのは監視所が開いている9時から17時までです。
開設期間や時間は年によって変わることがあるため、出かける前に鎌倉市の案内を確認してください。

七里ヶ浜海岸へのアクセス|江ノ電七里ヶ浜駅から徒歩約2分
公共交通で訪れるなら、江ノ電の七里ヶ浜駅を起点にすると計画しやすくなります。
乗車前に帰りの方向も確認し、鎌倉方面へ戻るか、藤沢方面へ進むかを決めておきましょう。
鎌倉駅・藤沢駅から江ノ電で七里ヶ浜駅へ
江ノ電は鎌倉駅と藤沢駅を結び、七里ヶ浜駅はその途中にあります。
鎌倉駅からは藤沢方面の列車で6駅目、藤沢駅からは鎌倉方面の列車で8駅目です。
江ノ島駅から向かう場合は、鎌倉方面の列車で3駅目です。
駅名の英字表記は「SHICHIRIGAHAMA」、駅番号は「EN09」なので、日本語の表示に慣れていない場合は、駅名と駅番号をスマートフォンに保存しておくと役立ちます。
運行状況や帰りの時刻は、出発前に江ノ電の公式案内で確認してください。
七里ヶ浜駅の設備と1日乗車券「のりおりくん」
七里ヶ浜駅にはトイレとAEDがありますが、コインロッカーはありません。
駅には車いす用の昇降機があり、対応時間は9時45分から17時20分まで、利用には約10分かかります。
江ノ電を何度か乗り降りする予定なら、全線が1日乗り降り自由になる1日乗車券「のりおりくん」(大人800円、こども400円)も選択肢になります。
紙のきっぷは通常、江ノ電全駅の券売機などで、デジタル版はスマートフォンのアプリ「EMot(エモット)」などで購入できます。
七里ヶ浜駅から海岸へは周囲を見ながら歩く
七里ヶ浜海岸は、駅から徒歩約2分でアクセスできます。
海岸沿いには国道134号が通っているため、海が見えてきても撮影しながら道路を横断せず、横断歩道や信号に従って移動しましょう。
海岸へ下りる前に、帰りに使う入口や駅へ戻る道を確認しておくと、夕方の散策でも迷いにくくなります。
地図を確認するときは、通行の邪魔にならない場所で立ち止まってください。

七里ヶ浜の夕日と写真|時間帯に合わせて楽しむ
夕暮れの海と富士山のシルエットは、七里ヶ浜で眺めたい景色のひとつです。
日没時刻や天気に合わせて訪れる時間を選び、撮影だけで予定を埋めない余裕を持たせましょう。
夕日を見る日は日の入り時刻を調べて早めに到着する
日没の時刻は季節によって変わるため、訪問日の時刻を調べてから出発しましょう。
近くの横浜の日の入りは12月上旬が16時30分ごろと最も早く、6月下旬は19時ごろと遅くなります。
明るいうちに着いておけば、足元や帰り道を確かめながら、落ち着いて景色を眺める場所を選べます。
七里ヶ浜を見渡せる稲村ヶ崎の展望台では、日の入りの30分前ごろを目安に夕日を待つとよいでしょう。
夕焼けや富士山が見えるかどうかは天候次第なので、カフェでの休憩も組み合わせると予定を調整しやすくなります。
七里ヶ浜の海と空、江の島を写真に残す
海辺らしい写真を撮るなら、水平線を傾けず、海と空をどのくらい入れるかを変えてみましょう。
江の島を画面の端に置く、空を広く入れるなど、立つ場所を大きく動かさなくても構図に変化を付けられます。
波の写真は水際へ近づくことを優先せず、安全に立てる位置から撮影してください。
朝・日中・夕方で過ごし方を変える
朝に海を眺めてから鎌倉散策へ向かう、日中の休憩を海辺で取るなど、夕日以外を目的にする訪れ方もあります。
時間帯ごとの過ごし方と、出発前に確認したい点を整理しました。
| 時間帯 | 過ごし方の例 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 朝 | 海を眺めて散策へ | 立ち寄る店の開店 |
| 日中 | 写真とカフェ休憩 | 日差しと風の強さ |
| 夕方 | 空の色の変化を眺める | 日没と帰りの電車 |
七里ヶ浜の海辺のカフェと散策を組み合わせるコツ
七里ヶ浜周辺にはカフェやレストランがあり、海を眺める時間と食事を組み合わせられます。
行きたい店がある場合は、その店の公式案内で営業日や利用条件を確かめてから予定に入れましょう。
夕日に合わせて店を利用するなら、日の入りの時刻と、店の閉店時刻やラストオーダーの時刻も見比べておくと安心です。
海の見える席を希望するときの確認
海に近い店でも、席によって眺めが異なることを考えておきましょう。
窓際やテラスを希望するなら、予約の可否、席の指定、天候による利用条件を個別に確認すると安心です。
景色を撮影したい場合も、店内の案内やスタッフの指示に従い、ほかのお客さんの食事を妨げないようにしてください。
海辺での食事や撮影ではトビに注意する
海岸や公園ではトビが食べ物を狙い、爪などでけがをすることがあるため注意してください。
トビは上空を旋回しながら食べ物を探し、人の斜め後方から音もなく飛んでくるため、近づいてきても気づきにくい鳥です。
食べ物を地面に置いたり、食べ物を持った手を伸ばしたりして撮影する行為は避けましょう。
持ち帰りの食べ物を屋外で食べる場合は、飲食できる屋根のある場所などを選び、子どもの手元にも気を配ってください。
傘で食べ物を上空から見えないようにする、大きな壁を背にして食べるといった対策もあります。
食べ残しや包装はその場に置かず、鳥に食べ物を与えないことも大切です。

七里ヶ浜散策の服装と持ち物|海風と砂浜に備える
海辺では、歩きやすい靴と気温に合わせて調整できる服装が役立ちます。
街歩きと海岸散策の両方を考えて荷物を選ぶと、途中で休憩を挟みながら動きやすくなります。
歩きやすい靴と羽織るものを用意する
砂浜を歩く予定があるなら、足元が安定しやすく、砂が付いても手入れしやすい靴を選びましょう。
夕方まで過ごす場合や風が気になる日は、脱ぎ着できる上着があると体感に合わせて調整できます。
日差しが気になる季節には帽子なども用意し、風で飛ばされないように気を付けてください。
荷物は両手を空けられる形にまとめる
歩くときはスマートフォンや飲み物を持ち続けず、使わないものをバッグへ戻すと周囲を確認しやすくなります。
七里ヶ浜駅にはコインロッカーがないため、荷物は1日持ち歩ける量にまとめておきましょう。
持ち物は、散策中の休憩と砂への対策を考えて選びましょう。
- 飲み物と、季節に応じた日差し対策用品
- 手や足を拭くための小さなタオル
- 砂の付いた物を分けて入れる袋
- スマートフォンを砂や水しぶきから守るケース

七里ヶ浜海岸で守りたい安全と撮影マナー
海岸では海の状態を確かめ、道路や線路の近くでは通行と列車の安全を優先しましょう。
現地に立入制限や注意の表示がある場合は、その案内に従って行動してください。
高い波や強い風の日は海に近づかない
波が高いときは海に近づかないようにしましょう。
天気予報で波の高さが1メートルとされていても、1000波に1波は2メートル近い波が発生する可能性があります。
天気がよく見えても、波や潮の流れは変化するため、出発前の予報と現地の状況を合わせて判断してください。
子ども連れの場合は写真に集中しすぎず、波打ち際へ近づいていないかを見守りましょう。
保護者は常に子どもから離れないようにしましょう。
江ノ電の写真は線路の外から撮る
江ノ電を撮影するときは、線路内や私有地に入らず、歩行者や周辺の住民の通行を妨げない場所を選びます。
駅のホームでは黄色い線の内側に下がり、フラッシュや照明の使用は控えてください。
三脚や脚立の使用は思わぬ事故につながるため控えましょう。
鎌倉市も条例で、車道で立ち止まるなど車両の通行を妨げる撮影や、線路の周辺など危険な場所での撮影を迷惑行為として挙げ、マナーの向上を呼びかけています。
撮影場所ごとの配慮を整理すると、次のようになります。
| 場面 | 心がけたいこと | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 海辺の撮影 | 足元と波を確認 | 画面を見て後ずさり |
| 道路沿いの撮影 | 通行できる幅を確保 | 車道に出て構える |
| 江ノ電の撮影 | 線路の外から撮る | 線路や私有地へ入る |
| 人物が入る構図 | 写り込みを避ける | 無断で顔を大きく撮る |
住宅やお店の前で立ち止まり続けない
海辺の散策では、住宅の出入口や店の前をふさがず、会話や動画撮影の音量にも配慮しましょう。
景観を見に訪れる際は近隣の方の迷惑にならないよう配慮しましょう。
休憩後は小さな包装や紙類も残さず、自分の持ち物を確認してから移動してください。
夜の海岸での花火は時間帯に注意する
鎌倉市は条例で、22時から翌朝6時までの深夜に海岸や公園などで安眠を妨げるような大きな音の出る花火をすることを禁止しています。
七里ヶ浜海岸の一部は特別対策区域に指定され、7月と8月の週末の夜には地元の協力員や市の職員が巡回しています。
ロケット花火や打ち上げ花火のように大きな音が出る花火は、地域の住民の安眠の妨げになるため控えましょう。
津波の避難経路と避難場所を確認しておく
海岸に着いたら、避難の方向を示す案内や高い場所へ向かう経路を確認しておきましょう。
鎌倉市は「腰越~七里ガ浜エリア」の津波避難経路マップを公開しており、江ノ電の七里ヶ浜駅の公式ページでも災害時の避難場所を確認できます。
海辺で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じた場合、または津波警報・注意報を見聞きした場合は、海岸から離れてより高い安全な場所へ避難してください。
海岸沿いで津波フラッグが掲げられたときも、津波警報などが発表された合図なので、すぐに避難しましょう。
津波は繰り返し襲ってくるため、警報や注意報が解除されるまで、海岸には戻らないでください。
七里ヶ浜海岸の周辺観光スポット
七里ヶ浜海岸の周辺には、海の眺めを楽しめる展望地や、鎌倉の歴史を伝える史跡があります。
稲村ヶ崎|七里ヶ浜と江の島、富士山を見渡す展望台
稲村ヶ崎は七里ヶ浜の東端にある岬で、江ノ電の稲村ヶ崎駅から徒歩約5分です。
高台にある鎌倉海浜公園稲村ガ崎地区の展望台からは、七里ヶ浜と江の島、晴れた日には富士山を望めます。
ここから望む相模湾の景観は「かながわ景勝50選」に選ばれており、南の沖には伊豆大島が見えることもあります。
稲村ヶ崎は新田義貞(にったよしさだ)が鎌倉幕府に攻め入った地とされ、国指定史跡「新田義貞徒渉伝説地」としても知られています。
公園は入園自由で、休園日はありません。
十一人塚|新田義貞の鎌倉攻めを伝える史跡
十一人塚(じゅういちにんづか)は、稲村ヶ崎の住宅地にある鎌倉市指定史跡で、江ノ電の稲村ヶ崎駅から徒歩約3分です。
1333年(元弘3年)の新田義貞の鎌倉攻めで、極楽寺切通(ごくらくじきりどおし)から攻め込もうとした大館宗氏(おおだちむねうじ)らが討死し、最後に残った11人も自刃したため、この地に葬ったと伝わります。
住宅地の中にあるため、見学の際は静かに過ごし、通行の妨げにならないようにしましょう。
鎌倉高校前駅周辺|撮影は車道や歩道をふさがずに
七里ヶ浜駅の隣にある鎌倉高校前駅の周辺は、撮影を目的に訪れる人で混み合うことがあります。
鎌倉市は、近くの腰越ラッコ公園への誘導や、道路上での撮影を防ぐ対策を行ってきました。
訪れる場合は車道に出て撮影せず、現地の誘導や案内表示に従ってください。
まとめ|七里ヶ浜海岸は眺めと散策を楽しむ海岸
七里ヶ浜海岸では、江の島や富士山を望む景色、夕暮れの空、海辺のカフェを組み合わせた散策を楽しめます。
江ノ電での移動を軸に、天気と帰りの時刻を確認し、海水浴に適さない海岸であることを踏まえて予定を組みましょう。
波やトビ、道路での撮影に気を配りながら、海を眺める余白のある鎌倉旅にしてみてください。









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