日本旅行を楽しもう!

志度寺を歩く|海女の玉取り伝説と無染庭、五重塔をたどる海辺参拝

志度寺を歩く|海女の玉取り伝説と無染庭、五重塔をたどる海辺参拝
香川県さぬき市の志度寺を、海女の玉取り伝説、国重要文化財の本堂と仁王門、無染庭、曲水式庭園、五重塔の順に案内します。第86番札所としての由緒や境内の巡り方、鉄道・車でのアクセス、2026年の本尊開扉予定まで公式情報に基づいて確認できる参拝ガイドです。

ひと目でわかるポイント

志度寺とは

志度寺は香川県さぬき市の志度湾に面する四国八十八ヶ所霊場第86番札所で、海女の玉取り伝説や重要文化財の本堂・仁王門、枯山水の無染庭をたどれる真言宗の古刹です。

海女の玉取り伝説

竜神に奪われた宝珠を藤原不比等の妻となった海女が竜宮から取り戻して命を落としたと伝わり、母を弔う海女の墓が境内に残ります。

重要文化財の本堂と仁王門

本堂と仁王門は高松藩主松平頼重の寄進などで1670〜1671年に再興された国の重要文化財で、本尊の十一面観音立像は通常非公開の秘仏です。

無染庭と曲水式庭園

1962年に重森三玲が作庭した枯山水の無染庭は瀬戸内海と玉取り縁起を表し、室町期に由来する曲水式庭園も同氏の指導で復元されています。

五重塔と諸堂の配置

仁王門の先に五重塔が立ち、奪衣婆堂や本堂、大師堂、閻魔堂、薬師堂が続く配置を一続きの空間として巡れます。

志度寺縁起絵と創建伝承

625年に霊木から十一面観音を造って祀ったのが始まりと伝わり、玉取りや蘇生を描く全6幅の志度寺縁起絵は国の重要文化財です。

鉄道と車でのアクセス

JR志度駅から徒歩約10分、ことでん琴電志度駅から徒歩約8分、車は志度ICから約7分でアクセスできます。

※最新情報は公式発表または現地でご確認ください。

香川県の人気おすすめ記事

PR

旅をもっとスムーズに

近くに泊まると観光がぐっと便利に。現地ならではの体験もあわせてチェックしてみましょう。

志度寺は海辺の物語が重なる第86番札所

香川県さぬき市の志度寺は、志度湾に面して立つ四国八十八ヶ所霊場第86番札所です。

古い観音信仰、藤原氏と海女の伝説、江戸時代に再興された伽藍、近現代の庭園が同じ境内でつながります。

海に近い平地の寺ですが、境内には樹木と石造物が重なり、門から本堂へ直線で急ぐだけでは見落としやすい場所もあります。

志度湾から始まる古刹の景観

寺の由緒では625年、海から流れ着いた霊木を凡薗子尼が引き上げ、十一面観音を造って祀ったことが始まりと伝わります。

海の向こうに五剣山の稜線を望む立地は、寺名の物語と補陀洛浄土への信仰を景観から想像させます。

第86番札所としての位置

志度寺は真言宗善通寺派の寺院で、本尊は十一面観世音菩薩です。

八栗寺から長尾寺へ向かう終盤の札所ですが、番号を追うだけでなく、海辺に生まれた祈りの背景を読んでから歩くと印象が深まります。

参拝前に押さえる見どころ

見どころ 見る視点 確認したい背景
仁王門・本堂 三棟造の門と大規模な堂 松平頼重による再興
海女の墓 石塔群と海の方向 玉取り伝説と母子の物語
無染庭 白砂、石、島と舟の構成 海女の玉取り縁起
曲水式庭園 石組、築山、水の流れ 室町期の庭と復元修理

創建伝承と死渡道場の意味を知る

志度寺の歴史は、観音霊場としての始まりと、現世から来世へ渡る場所という思想の二本柱で読むことができます。

625年の創建伝承

寺伝では、凡薗子尼が霊木から本尊の十一面観音を造り、小堂に安置したのが創建とされます。

平安時代の歌謡集『梁塵秘抄』にも霊験所として現れ、古くから観音信仰を集めたことが伝わります。

藤原不比等と房前の由緒

681年に藤原不比等が堂宇を増築して「死渡道場」と名づけ、693年には子の藤原房前が行基とともに堂宇を建立したと伝わります。

史実と寺伝を混同せず、「寺に伝わる由緒」として受け止めることが大切です。

年号や人物を暗記するより、霊木を祀る草庵から藤原氏ゆかりの道場へ広がったという寺の自己像を押さえると、後の伝説も理解しやすくなります。

江戸前期の再興

戦乱で荒廃した後、現在の本堂と仁王門は1670〜1671年に高松藩主松平頼重の寄進などによって再興されました。

本堂の東西に閻魔堂と奪衣婆堂を配する構成には、この世とあの世の境に立つ寺という考えが残ります。

海女の玉取り伝説を境内でたどる

志度寺を象徴する物語が、藤原不比等と志度の海女、その子房前をめぐる「海女の玉取り縁起」です。

失われた宝珠を取り戻す物語

寺の縁起では、中国から日本へ送られる途中の宝珠が志度沖で竜神に奪われ、不比等が取り戻すため志度を訪れたとされます。

不比等の妻となった海女は、息子の将来を約束に竜宮から宝珠を奪還しますが、命を落としたと語られます。

母を弔う海女の墓

成長した房前が行基とともに母を弔う石塔と堂舎を建立したという物語は、境内の海女の墓へつながります。

墓所では珍しい形だけを探すのではなく、海を背負って伝わった母子の物語に静かに向き合いましょう。

物語を伝える縁起絵

国の重要文化財である絹本著色志度寺縁起絵は全6幅で、霊木、本尊、玉取り、蘇生など志度寺にまつわる物語を描きます。

海女の物語は能や謡曲にも取り上げられ、寺の由緒が地域を越えて受け継がれてきました。

縁起絵そのものを常時見られるとは限らないため、公開状況は現地で確認し、境内では海女の墓や庭園を手がかりに物語をたどりましょう。

本堂・仁王門・五重塔を読み解く

境内では、文化財の指定名だけでなく、再興の時代、建物の配置、祀られる像の関係を順に見ると理解しやすくなります。

国の重要文化財である本堂

本堂は1670年に完成した江戸時代の建築で、桁行7間、梁間5間、入母屋造です。

本尊の十一面観音立像も重要文化財ですが、通常は非公開の秘仏です。

開扉(御開帳)の有無や時期は変わるため、参拝日が決まったら行事案内で確認してください。

三棟造の仁王門

仁王門は本堂とともに重要文化財で、正面両脇に仁王像を安置する三間一戸の八脚門です。

中央部に扉を設けた三棟造という形式を、門前町の軸線とともに観察できます。

五重塔と諸堂の配置

仁王門から境内へ進むと五重塔が視界に入り、その先に奪衣婆堂、本堂、大師堂、閻魔堂、薬師堂などが続きます。

塔だけを撮って戻らず、現世と来世の境を示す諸堂の配置を一続きの空間として歩くのがおすすめです。

文化財の建物や仏像は信仰の対象でもあるため、堂内の撮影可否や立入範囲は現地表示に従い、参拝者の動線を塞がないよう配慮します。

無染庭と曲水式庭園で物語を眺める

志度寺の庭園は、異なる時代の造形を比べながら、海と浄土のイメージを読み取れる場所です。

重森三玲が表した無染庭

無染庭は1962年、作庭家の重森三玲によって造られた枯山水です。

白砂と石、島や舟の構成で瀬戸内海と海女の玉取り縁起を表現しており、石の配置だけでなく、物語の場面を想像して眺めます。

室町期に由来する曲水式庭園

曲水式庭園は細川氏の保護を受けた室町時代に整備されたと考えられ、1946年の南海地震で被災した後、重森三玲の指導で復元修理されました。

石組や築山は本尊の浄土である補陀洛山を表すと説明され、隣接する無染庭との時間差が見どころです。

参拝順序とアクセスを整える

境内は見どころが多いため、礼拝と鑑賞を分けすぎず一方向に巡ると歩きやすくなります。

境内を無理なく巡る順番

仁王門をくぐった後、手水舎と鐘楼堂の間から五重塔へ進み、奪衣婆堂、本堂、大師堂、閻魔堂、薬師堂へ向かいます。

その後に書院側の無染庭と曲水式庭園を訪ね、納経が必要なら案内表示に従って納経所へ進みます。

庭園や墓所へ向かう小径では足元を確かめ、法要中の堂や閉鎖された区画には入らず、現地の案内を優先してください。

鉄道と車の選び方

交通手段 移動の目安 計画のポイント
JR 志度駅から徒歩約10分 列車時刻と帰路を先に確認
ことでん 琴電志度駅から徒歩約8分 門前町を徒歩でつなぐ
志度ICから約7分 駐車場の案内に従う

所要時間や道路状況、公共交通の時刻は変わるため、出発前に各運行事業者と現地案内で再確認してください。

まとめ|志度寺は海と母子の記憶を読む寺

志度寺では、第86番札所の礼拝に、海女の玉取り伝説、重要文化財の本堂と仁王門、無染庭と曲水式庭園を重ねて歩けます。

海に始まる観音の由緒から母を弔う物語、江戸期の再興、昭和期の作庭へと時間をたどると、境内の各所が一つの物語として結ばれます。

本尊開扉や閻魔堂開扉などの行事は変更の可能性があるため、参拝日が決まったら行事案内を確認し、静かな礼拝を優先して訪ねましょう。

よくある質問

A. 志度寺は香川県さぬき市にある、四国八十八ヶ所第86番札所の真言宗善通寺派寺院です。本尊は十一面観音で、志度湾に面しています。寺伝では625年、海から流れ着いた霊木で本尊を造ったことが始まりとされ、海女の玉取り伝説でも知られます。
A. 志度寺の玉取り伝説は、志度沖で竜神に奪われた宝珠を、藤原不比等の妻となった海女が命と引き換えに取り戻したという物語です。成長した子の房前が母を弔って堂を建てたと伝わり、境内の海女の墓の五輪塔群がその記憶を今に伝えています。
A. 志度寺の五重塔は高さ約33mで、1975年5月に完成しました。1973年に着工し、地元出身の実業家・竹野二郎が寄進した比較的新しい塔です。仁王門をくぐると正面に望め、青空や夕暮れを背景にすると朱色が映えます。
A. 志度寺縁起絵は全6幅の国指定重要文化財です。霊木や本尊、海女の玉取り、蘇生など寺にまつわる物語を描いた鎌倉〜南北朝時代の大作です。常時公開とは限らないため、境内では海女の墓や庭を手掛かりに物語をたどりましょう。
A. 志度寺の境内拝観は無料で、参拝は日中に行えます。四国霊場の納経所受付は8時から17時が目安で、納経帳への朱印は500円です。仁王門から五重塔、諸堂、書院側の庭へと一方向に巡ると、海と来世を意識した伽藍配置が自然に見えてきます。
A. 志度寺へはJR高徳線志度駅から徒歩約10分、ことでん志度線琴電志度駅からは徒歩約8分で歩けます。車の場合は高松自動車道志度ICから約7分、駐車場は約20台です。門前町には古い町並みも残るため、駅から歩くと寺の歴史を体感しながら向かえます。
A. 無染庭は重森三玲が1962年に作庭した枯山水です。白砂と石で瀬戸内海と海女の玉取り縁起を表現しています。隣の曲水式庭園は室町時代の作庭とされ、力強い石組が特徴です。異なる時代の二つの庭を見比べると、寺の物語と庭園表現の変化を味わえます。
A. 仁王門をくぐり、手水舎と鐘楼堂の間から五重塔へ進み、奪衣婆堂、本堂、大師堂、閻魔堂、薬師堂の順に巡ると動線が整います。その後に書院側の庭園を訪ねると流れが自然です。庭や墓所への小径は足元が不安定な箇所があるため、履き慣れた靴だと安心です。

PR

旅をもっとスムーズに

近くに泊まると観光がぐっと便利に。現地ならではの体験もあわせてチェックしてみましょう。

近くのおすすめスポット

この周辺のおすすめ記事をチェック

※ 記事内容は執筆時点の情報に基づいており、現在の状況と異なる場合がございます。また掲載内容は正確性・完全性を保証するものではありませんので、ご了承ください。
PR本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含む場合があります。リンクを経由したお申込みで運営者が手数料を得ることがあります。